計算や漢字は脳機能としては低次のもの

 <個人差>

計算と漢字の学習は大事。大事なんだけど・・・それだけやっていればOKってものでもないし、向き不向きもある。よその御家庭で、本人のキャパシティをよく見て学習リソースを振り分けたほうが良いのでは・・・と感じることもある。ただ、学校の勉強レベルだと、計算と漢字ができれば、「自分は勉強が出来るという自己効力感」を得やすいのは事実なため、子どものキャパシティに余裕がない場合のリソース配分が難しい。

資質と目指すレベルによるけど、計算や漢字に本人が向いていないなら無理にやらせるものでもない。また、子どもが漢字や計算が非常によく出来たからといって、それで知的能力が高いと判断できるものでもない。

小学校1年生で小学校範囲の漢字をほぼ読めるようになっているからといって文章をきちんと読めるとは限らないし(身近にこのケースの子がいる)、小学校低学年で公文算数・数学の中学範囲を終わらせたからといって、中学受験の高度な文章題や図形問題を解けるとは限らない。

極端なケースだと、読字や計算に執着心があり、それらについては異常に高い能力を持つ知的障害の人もいる。


学習障害がある場合は、計算や漢字に熟達するのは困難を極める。長時間の練習で子どもを苦しめるのではなくて、日常生活で困らないレベルを目指したほうがいい。


処理速度やワーキングメモリが低い場合も、完璧を目指さない方が良い。思考力が高いのなら、それを伸ばす。普段接している子に、おそらくこのパターンの子がいるのだけど、漢字練習や計算練習は好きではなく、書くのもゆっくりで、学校のテストの点もあまり取れていない模様。神経衰弱で遊んだら、カードの位置を覚えるのが非常に苦手だった(注意力が低いわけではなく、ワーキングメモリが低いと思われる)。でも、思考系問題や読解問題では、じっくり考えて、自分の頭で考えた答えを書いてくる。普段の会話も、大人の語彙での論理的なやり取りが出来る。

ギフテッドでも、処理速度やワーキングメモリが低いタイプの人もいる。大人になれば、処理速度やワーキングメモリは外部装置の利用でなんとかなるので、計算と漢字は学校の授業についていける程度に頑張って、後の時間は得意なことを伸ばすことに使ったほうが良いと思う。



<受験>

高いレベルでの受験を目指す場合は、計算や漢字をきっちり身につけるのは必須になる。スポーツのアスリートが競技のためにフィジカルトレーニングをするのと同じ。受験アスリートにとっては、計算と漢字の練習はフィジカルトレーニング。

ただ、スポーツでフィジカルだけ強くても、競技スキルが足りないと高いレベルのパフォーマンスが出せないのと同じで、受験で高いパフォーマンスを出すには、計算・漢字とは別に受験用のスキルを身につける必要がある。そのスキルを身につけられるかの適性には個人差があるし、計算・漢字が得意だからといって受験用のハイレベルスキルも得意とは限らない。

コメント

このブログの人気の投稿

シン読解力トレーニング案

アルプス子ども会のキャンプに子どもを放り込む

電子レンジでルビーを作る