遺伝率を考えると言語性知能を鍛えるのは狙い目だと思う

第2回 「知能指数は80%遺伝」の衝撃
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20120118/296619/?P=1


遺伝率についての話を読むときに気をつけたいのは、遺伝率は、「表現型の個人差のばらつきが、どの程度遺伝子のばらつきで説明できるか」を示していて、親にどれくらい似ているかではないこと。

遺伝率が高い能力の個人差は、生まれつきの遺伝子配列の影響が大きくて、環境の違いによる能力のばらつきがあまり出ない。出ないといっても、その研究が行われた国の一般的な社会生活レベルを共有した上でのことであって、紛争地帯で育ったり、先進国であっても虐待を受けていたりすれば、環境要因で大きな影響が出る。


記事にあるグラフで興味深いのは、論理的推論能力と空間性知能は遺伝率が7割程度と高く、言語性知能は遺伝率が低いこと。(記事から引用させていただきます)



この知見をストレートに受け取って卑近な例で考えると、幼児期~低学年に、り◯ご塾やパ◯ル道場やき◯めき算数脳でトレーニングしても、効果は出にくいのではないかなと。まあ、効果はあるだろうけど、特定分野のテスト問題への適応にしかならず、それも狭い幅での適応になると思う(生まれつき苦手な子はトレーニングしてもテストの点が伸びにくい)。

遺伝率7割でも環境次第でそれなりに伸びるのではないかと思うかもしれないが、遺伝率の統計処理では誤差は環境側に含まれるため、潜在的な(真実の)遺伝率はもう少し高くなる。(同じ人間が同じ知能検査を受けても、毎回同じスコアが出るわけではなく、測定値はばらつく)

一方で、言語性知能は遺伝率が低いので、環境次第で伸ばしやすいと考えられる。読書は、やはり大事。あと会話ですね。


以下は、何かを調べていてたまたま見つけたnoteの記事で、言語性知能の一点特化型で東大に合格した人が、自分の知能検査の結果と受験戦略について書かれています。

WAISのIQによる発達特性と東大入試の各科目の点数の相関についての考察
https://note.com/zunda_masayuki/n/n15296dcbebc7

総合力が要求される東大入試すら言語性知能の一点特化で突破できるのだから、私大文系ならさらに、本人の生まれ持ったポテンシャルよりも上の大学を狙いやすくなる。「偏差値の高い大学への入学」を目指す場合、言語性知能を幼少時から鍛えていくのが、最も期待値が高いルートだと思う。



関連記事:能力や性格の遺伝の話

コメント

このブログの人気の投稿

シン読解力トレーニング案

アルプス子ども会のキャンプに子どもを放り込む

電子レンジでルビーを作る