子どもの英会話教育

 ・CALP 学習言語能力
言語を通じて抽象的な概念を学んでいく能力。言語で深い思考ができる能力。低コンテクスト、高認知負荷。

・BICS 伝達言語能力
日常生活での会話・意思疎通。高コンテクスト、低認知負荷。


教育熱心な家庭が幼少時から英会話をやらせているケースが多いけど、子どもの英会話教室でやっている内容ではBICSしか伸びない。英語でぺちゃくちゃとおしゃべりが出来るようになるだけだ。将来、英語圏に移住したとしても、単純労働しか出来ないだろう。

将来的に、英語を使う高度に知的な仕事をしたいという場合は、子ども時代にはまず母語でCALPを伸ばしてから、英語学習に入ったほうが効率的だろう。

週1回の英会話教室程度なら、メリットもデメリットもあまりないだろうから、本人が好きならやればいいけど、効果に過剰な期待はしないほうがいい。避けたいのは、幼児期~小学生のCALPを伸ばすことが必要な時期に、バイリンガル幼稚園やインターナショナルスクールなどの英語イマージョン環境に放り込み、家庭で母語でのCALPを伸ばす対策をしないことだろう。母語でも外国語でもCALPが伸びない、つまりどの言語でも学校教育の内容を身につけることが困難になり、どの言語でも深い思考が出来ないセミリンガルの状態になる。


「学習言語能力(CALP)の重要性 眞砂薫 著 」という論文に、韓国から日本に来た子どもが、日本の学校に通う(つまり日本語イマージョン教育を受ける)にあたって、外国語である日本語のBICSサポートを受けた場合と、母語の韓国語によるCALPサポートを受けた場合を比較した研究が出ている。結果は、母語でのCALPサポートを受けたほうが、(日本語での)テスト成績の伸びが良かった。これは、外国語で知的なインプットとアウトプットをしたい場合でも、まずは母語でCALPを高めることが重要であることを示している。

以下の関連記事にある、カナダに移住した日本人の調査では、幼児期に移住した子は現地の学校教育への適応に困難を抱えることが示されている。小3以降、ある程度母語での言語能力が高まったあとの移住のほうが、現地の学校教育への適応が速やかになる。

関連記事: 早期教育の光と影② 英語教育

コメント

このブログの人気の投稿

シン読解力トレーニング案

アルプス子ども会のキャンプに子どもを放り込む

電子レンジでルビーを作る