ネオ・ネグレクトの記事を読んだ感想
拙著『ネオ・ネグレクト 外注される子どもたち』明日刊行 本書をわたしが執筆した理由
https://note.com/campus_yano/n/n9ca272051335
昭和以前の子も親からそんなに構われていなかったと思うけど、兄妹や祖父母など親以外の家族や、地域の友達とのコミュニケーションがあり、また放課後には自由な行動が出来たから、「親はなくとも子は育つ」が成立したのだと思う。
矢野氏が定義する「ネオ・ネグレクト」にあたるケースとしては、習い事漬けにすることや、毎日遅くまで学童に預けっぱなしにすることが挙げられる。子どもに行動の自由がなく、友達とのコミュニケーションも制限される。核家族で、密にコミュニケーションする相手は親だけなのに、その親が自分をまともに見てくれない。これだとさすがに歪むと思う(歪んでいる実例は、以下の関連記事に書いた)。
関連記事:子育て・教育の外注
フルタイム共働きでネオ・ネグレクトになるケースは、その働き方のみが原因になるのではなくて、個人の資質として親になるのに向き不向きがあり、親になるのにあまり向いていない性質の人は、たとえ子どもと向き合う時間を十分に取れたとしても、上手に子育てをしていくことは難しいと思う。これは良い悪いではなくて、個人の性質の問題。
私の妻はリクルートで働いていて、あの会社は、「外向的で仕事と遊びに全力タイプ」を積極的に採用する。このタイプは、子育てに向いていない。会社の同僚の話を聞くと、離婚してシングルマザーや、複数回離婚した人や、子どもが問題行動を起こしているケースが多い。当然、妻も子育てに向いていないタイプなので、私がメインで子育てをしてきた。
大家族と地域コミュニティが崩壊している現代社会では、親は子どもにガッツリ向き合うことを要求される。この状況で、親になるのに向いていない人が子どもに向き合うことを強制されると、親はイライラして子どもに虐待に近いことをしたり、ひたすらスマホをいじって子どもを無視したり、スマホを与えて黙らせたりするリスクが出てくる。したがって、習い事漬けや学童預けっぱなしを止めたとしても、問題は解決しないと思う。
結婚において、「ガツガツ働いて稼ぐのに向いているタイプ」と「子育てに向いているタイプ」が必ずしもマッチングするとは限らない。そのため、社会全体の利益を考えるなら、両親ともに「ガツガツ働いて稼ぐタイプ」である場合の子どもの育ちを支えるセーフティネット――たとえば大家族や地域コミュニティの復活、あるいはその代替となる仕組み――を整えていくことが望ましいのではないかと思う。
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