書籍「英語学習は早いほど良いのか バトラー後藤裕子」
第二言語:移民として国外に移住して、ネイティブに囲まれた環境で暮らしながら身につける。
外国語:日本での英語の授業のように、限られた時間の中で学習する。
<音声>
主にリスニングでの理解について調べた研究。音素、イントネーション、文法を無意識レベルで理解できるかなど。
使いこなせるか、意思疎通できるか、という視点ではなくて、日常会話レベルにおける細かい技術面の理解がどれだけネイティブに近いかを調べている。
・第二言語(移民)
幼児期に移住したほうが、ネイティブに近くなる傾向。
イマージョン環境で、何千時間ものネイティブのインプットを受ける状況では、おそらく低年齢から始めたほうが有利。
・外国語
低年齢で開始しても有利にはならなそう。特定の言語分野での、限定的な条件下では、早期に英語学習を始めたほうがわずかに有利という研究もある。
外国語の習熟において最も重要なファクターは、トータルの学習時間。学習時間が長ければ、それだけ習熟度が高くなる。
同じ学習時間なら、低年齢よりも小学校中学年・高学年の年齢から始めたほうが、より習熟する。脳の発達と母語レベルの向上により、文法理解などがスムーズにいくので学習効率が高い。
<読解力>
この分野については、研究が乏しい。
・第二言語(移民)
日本人のカナダ移民の研究では、就学前に移住すると、読解力は同年代のネイティブに追いつきにくい。そして母語の能力維持が難しくなる。
母語の能力が高まる就学後に移住したほうが、第二言語の読解力は同年代のネイティブに追いつきやすい。
・外国語
研究不足でわからない。
母語の音韻範疇が確立したあとだと、日本語が母語の人が、日本語とは異なる音素ベースの英語を学ぶ場合に、単語レベルでは読む能力が不利になる可能性はある。
筆者の推奨する英語学習プラン
・小学校中学年から、英語の音声に親しむ。
・高学年から読み書き。フォニックスも。
自分の感想
幼いうちに英語に接しないと英語耳になれない、みたいな話があるけど、それの元ネタは移民対象の研究だったのがわかった。週一回での英会話教室だと、早くから開始しようと特に有利にはならなそう。
そもそも、音声の処理能力がネイティブにどれだけ近づけるかは、(その言語でのアナウンサーになりたいとかならともかくも)実用面ではどうでもいいことだと個人的には思う。研究として重要なのはわかるが。
英語で流暢にお喋りができるかよりも、英語でその人がどれだけ伝えるものを持っているか、英語でどのような情報を得たいかが重要だろう。
ろくに内容もわからないまま英語の音声に親しむことに意味があるのか?と思っていたけど、読字においても音韻の脳機能を部分的に使うという説明を読んで、それなら英語の音の特徴に慣れておいたほうが良いのだろうなと納得した。ただ、今の公立小で行われているような英語の音声に親しむ授業プログラムは、子どもじみた内容で独特のノリのものが多いから、好きじゃない子も多いと思う。うちの娘は好きじゃなさそうで、英語嫌い!とよく言っている。
音声面でも読み書き面でも、フォニックスはやっておいたほうが良さそう。
英語ノータッチ状態の娘の今後の英語学習プランを考えてみると、
- 週一回の英会話教室だと、使った時間と労力の割に習熟度が高まらない。英語学習をやる場合は公文の英語くらいガッツリやりたい。
- 中学受験をするなら、娘の学習キャパシティ的に、小学生のうちはガッツリ英語をやっている余裕はない。
- 学校の英語の授業は、小3,4のうちは達成度面で求められることがあまりないので乗り切れそう。
- 小5、6になると少し難しくなってくるので、ここで授業についていけなくなると、中学以降に引き摺るリスクがある。
- 小学校の英語の授業は、学校でやる分だけで乗り切って欲しい。中学受験終了後に、怒涛の勢いで英語学習を開始してもらいたい。中学受験をしないなら、小4から公文の英語を始めてもらいたい。
- 会話ベースで英語に親しみながら身につけるよりも、明示的に文法を理解しながら体系的に英語を学習するほうが娘には向いていると思う。あとは本人のモチベーションをどう高めるか。
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