幼児教育はそんなにテクニカルなことを意識しなくても良い

幼児教育で行うことは、親が何かを教えることではなくて、子どもが成長して世界が広がるにつれて周囲から多くを学べる人間になるための土台を作ること。

親はちっぽけな存在だから、教えられることは限られている。仲間から、先生から、自然から、本から、教科書から学べる人間なれば、親が教え込むことの1万倍は多くのことを学べるようになる。

例えるなら、親が子どもをリモコン操縦するのではなくて、自立型探査機にするのを目指す。面白いことに、火星の自立型探査機のネーミングが Curiosity や Perseveranceで、子どもに持ってほしい性質にピッタリとはまる。好奇心を持って、忍耐強く人生を進んでいく。そのような人間になって欲しい。



幼児期は、子どもが能動的に熱中できることをやらせておく。

親の役割は、子どもが興味を持ちそうなことを子どもに紹介して、反応を観察して見守ること。子どもが望むなら、一緒に遊ぶ。

公園の砂場で泥団子を作ったり、落ち葉や木の枝を集めておままごとをしたり。

そんなことをやれば良い。お高い教具とか要らないよ。

まあ私も、子どもが生まれた直後のテンションがおかしかった時期に、ネフのお高い積み木を2種類も買ってしまったが。ネフはデザインが美しくて所有欲が満たされるから・・・。

家では一緒に工作や手芸をやったり。3歳にもなればハサミが使えるから、要らないチラシを切って遊んだり。

現実世界の膨大な情報に触れさせて、インタラクションを持ち、五感に刺激を与えていく。

普通の日本の中流家庭や、普通の認可保育園がやっているようなことをやっていけば大丈夫。


遊び方や子どもとの接し方にもコツがあるのだけど、変化する状況に合わせて適切な距離感と介入度合いを判断しながら子どもに接するのは難易度が高いため、余程上手い人以外は、誠意を持って子どもに接する、子どもと一緒の時間を過ごす、で良いと思う。

関連記事:遊び方を知らないからスマホ・ゲーム漬けになる

関連記事:勉強以外で幼児期から小学生の時期に重視すること


家庭環境のセッティングで意識するのは、家を静かにしておくこと。デジタル機器から距離を置く。動画を流しっぱなしにはしない。スマホやタブレットで子どもを黙らせない。これは現代の子育てでとても重要なので、強く意識する。デジタル機器を子どもに与えて放置しない。

一日30-60分くらい動画を見せるなら良いと思う。うちはそうしていた。家事が回らないし。あまり根を詰めると親が倒れる(私は2,3回自律神経がおかしくなって倒れた)。ただ、テレビでアマプラとかを見せて、スマホ・タブレットには触らせないようにしていた。


読み聞かせは、やったほうがいい。全力でやる。一人で読めるようになったあとは全力で読書をサポート。



子どもとの接し方で意識すること。

子どもを一人の人間として扱って、対話をしていく。人格は一人前、能力は半人前。この世界で生きていく能力が足りないので(身体が小さいとか精神が発達していないとかで)、そこは親がサポートしていく。でも人格は一人前なので、一人の人間としてきちんと対話をする。自分がやられたら嫌だなと思うような振る舞いは子どもにはしない。会社の同僚への振る舞いと、子どもへの振る舞いを近いものにするでも良いと思う(あなたがパワハラ野郎でなければ)。子どもに選択をさせ、子どもの人生は自分のものだと自覚させる。

日常生活のことでも、勉強でも、やるべきことはやらせる。先回りして親がやったほうが親も子も楽だけど、子どもにやらせる。親が先に諦めない。何かを子どもが出来るようになるまで、1000回繰り返して言い続ける覚悟を持つ。そうすればいずれは出来るようになる。ただ、1000回言ったから出来るようになったのか、1000回言う間の時間経過で出来るようになったのかわからないが。


自分の人生は自分のものだと自覚させ、やるべきことはやらせる。そうすることで精神年齢も上がっていく。精神年齢は環境の影響を強く受けるというのが私の持論です。江戸時代や明治時代に比べると、今の子どもはとても幼い。ホモ・サピエンスとしての遺伝子は変わっていないのに。


なんだかんだで細かく書いていたらテクニカルな感じになってしまったけど。なんだろう、◯◯教育というパッケージ化された教育をやれば子どもの能力開発が出来る、という思考が私は気に入らないんだな。考えの浅さの面でも、表層的な効用を求める姿勢の面でも。


子どもに愛情を持って接し、地上に生まれ落ちた天使ちゃんを、社会性のある真っ当な人間に育てるのが、子育ての最重要事項です。テクニカルな教育はその上に乗っかってくるもの。社会性のある真っ当な人間に育てるプロセスが、子育てで最もキツイ部分。毎日膨大な時間をかけて、子どもに向き合い続けないといけない。子どもと向き合わないと、天使ちゃんが野獣ちゃんになってしまう。


・規則正しい規律のある生活を毎日積み重ねる。

・自分の身の回りのことは自分でやる。着替え、荷物整理など。

・人の言うことに耳を傾けられる。思考停止で命令に従うのではなくて、対話ができる。こちらが理由を説明して、それに納得したら自分で動ける。

・宿題などやるべきことは、グダグダ文句を言わずにやる。

・自分さえ楽しければいい、という考えは持たない。

・倫理に反したことはやらない。

・思いやりをもって他者に接する。

幼児期から低学年では、ここまで仕上げておけば、あとは自分で自分を教育できるよ。御大層な◯◯教育は必要ない。


能力開発の面で幼児教育で意識するのは、言語能力のみで良いと思う。対話と読み聞かせと読書。言語能力が重要なのは、言語がその子の脳が外部世界とやりとりするときに、最も重要なインタフェースだから。ここの入出力効率を上げておくと、学習効率を飛躍的に高められる。また、言語能力は可塑性が高いから、能力開発の効果が出やすい(パズル系の能力は生まれつきの影響が大きいので効果が出にくい)。

読書に取り組んでもらうのに重要なのは、「まとまった暇な時間」を作ること。大人も、まとまった時間がないと、読書にはなかなか取り組めない。幼児教育を言語能力のみに絞ったほうが良いのは、アレコレと手を出すと子どものスケジュールがぎっしりになり、読書をする時間が無くなるから、という理由もある。

あとは、人としての土台を作っていくのを意識すれば良い。能力開発ばかり意識する家庭が多いけど、人の話を聞けるとか、やるべきことをやるとか、めちゃくちゃ大事ですよ。

コメント

このブログの人気の投稿

シン読解力トレーニング案

アルプス子ども会のキャンプに子どもを放り込む

電子レンジでルビーを作る