中学受験不完全ガイド:難関校向けの塾のレベル感

SAPIX、日能研、早稲アカ、四谷大塚の大手塾は、難関校向けの塾です。他にも、グノーブルなど難関校向けの中小塾や、浜学園などの関西系の塾があります。綺羅びやかな合格実績をアピールしている塾は、難関校向けの塾です。

日能研を下に見る雰囲気があるかもしれませんが、四谷大塚(合不合判定テスト)と日能研の偏差値の水準感は同じなので、カリキュラムも生徒もレベルが高いと思われます。

業界関係者が書いた、中学受験の塾選びガイドなどを見ると、「これらの大手塾の中から、お子さんの性格に合ったタイプの塾は~」みたいなことが書かれているものが多いですが、まず最初に考えるべきは、子どもの勉強適性がその塾の要求水準に達しているか、です。そして、大手塾の要求水準は相当に高いです。


難関校向けの塾は、特に努力しなくても公立小のカラーテストは90点以上を取れて、ようやくスタートラインに立てます。

カラーテストについて、さらに細かい見方を書くと、

・教科書準拠ワークなどのカラーテスト対策なしに、ノーミスなら100点が当たり前。

・理社は家で何も勉強しなくても、授業のみで学校レベルの内容は身につく。

・カラーテスト裏面にある思考系っぽい問題(50点満点)が出来ている。

このくらい出来ていると、ひとまず安心できる。努力すれば、(SAPIX以外では)ボリュームゾーンは行けるはず。



大手塾に入ったあと、成績がどのくらいの位置になるのか。

大学で早慶に行けるくらいの地頭の子の場合、

→ 親のサポートが弱めだと、中堅校~準難関校(四谷大塚偏差値50台~60台前半)。

→ 親が強めの伴走をすると御三家ボーダー付近(四谷大塚偏差値60台後半)。

レベル感のイメージは、こんな感じ。多くの人の感覚よりも厳しいと思う。両親が早慶卒や上位の国立大卒だったりすると、「とりあえず塾に放り込んでおけば、御三家は届かなくても、その少し下くらいはいけるでしょ~」みたいに考えている親御さんも多いと思う。そんなに甘くありません。

子どもの勉強適性がそこまで高くない場合は、強めの伴走をして中堅校です。小5入塾などの「ゆる受験」で中堅校に入れる子は、大学受験で本気になれば早慶~東京一科に行けますね。

うちがトップ層でないのでわかりませんが、トップ層は、地頭がハイレベル×親のガチ伴走(もしくは家庭教師・個別に外注)のケースが多いのではないかと。

地頭が突き抜けつつ、本人のメタ認知能力が非常に高ければ、完全自走で最難関も行けるかもしれませんが、レアケースでしょう。


トップ層の実例。オーバーキルで桜蔭ですかね・・・。
   ↓
参考サイト:受験経験ゼロ!それでも娘の中学受験を本気で応援する日記
https://chugakujuken-zero-ouen.pal-fp.com/


今の中学受験の上位層は、勉強の効率的なやり方がわかっている親が、勉強適性の高い子を低学年から鍛え上げて、入塾後はプロジェクトマネジメントのノリで伴走するケースが多く、競争が熾烈です。


こちらは、たしか女子学院と豊島岡。
   ↓
参考サイト:〈記事〉中学受験でも夫婦仲を維持し、むしろ信頼関係を強くする話
https://ameblo.jp/kuroko1983/entry-12976882427.html


ここまで念入りな伴走をするケースはそう多くないかもしれませんが、中学受験塾に通うことを決める時点で、多くの親は、「よーし、いっちょうかましてやるかあ!」と腕まくりしてますよ。中学受験は、能動的な選択ですからね。


先日、組分けテストの送迎の際に、子ども同士が仲の良い、同じクラス(早稲アカSS1)の保護者の方たちと話をしたのだけど、皆さんそれなりにサポートをしている。ママさんたちと私(パパ)の構図で、娘は成績が良いほうなので色々と聞かれてこちらも隠さずに話し、ママさんたちも家での様子を話してくれた。腹の探り合いみたいなことにはならなかったはず。

ただ、私の伴走方法、具体的には、

・宿題は問題集をコピーしてプリント形式にし、全体量と1日分の量を可視化する。

・算数で理解が難しく重たい単元は、原田式プリントで基礎の基礎をやってから、宿題に取り掛かる。

・親が算数の難しい問題も教えられる。

・公文算数で計算力を鍛え上げてから入塾。

といったことを話したら驚かれた。そこまでやる人は少ないのだろう。まあ他にも色々とやっていて、時間があればいくらでも話せるが、多くの人には引かれると思う。


中学受験を選ぶ子には勉強適性の高い子が多いと思うが、小学生の時点で、何をやるか自分で把握して、計画的に実行していくメタ認知能力も発達している子は少ない。そのため、そこをサポートするのが、効果を出す伴走の基本になる。今の中学受験環境は、本人の勉強適性だけでやっていくのは厳しい。

四谷大塚偏差値60以上は、「勉強適性の高い子×親が時間と労力を注ぎ込んで伴走する(もしくは個別指導・家庭教師に課金する)家庭」がひしめき合っている。勉強適性が相当に高い×親はそこまで手をかけていないケースや、勉強適性はそこまで高くない×親が強めの伴走をしているケースなど、家庭によって形は様々だけど、いずれにしろ競争は熾烈になっている。

難関校向けの塾を選択する場合は、

・この狂気の争いに参加する覚悟はあるか?

・家庭が出せる時間と労力、追加課金のラインはどこか?

を自問自答したほうがいい。

「ワンチャン難関校行ければいいけど、まあゆるくやって行けるところに行けばいいかな~」という考えで、難関校向けの塾に入るのは、個人的には危なっかしいと思う。上位クラスでなくても難関校向けの塾のカリキュラムはゆるくないし、中位~下位だと子どものモチベーションや自己効力感に悪影響が出やすい。



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