中学受験不完全ガイド:伴走

中学受験の伴走で必要となる親の役割を大まかに3つのレベルに分ける。


<レベル1>

・子どもの体調・メンタル面でのサポート
- 規則正しい生活をキープ
- 送迎、弁当
- モチベーションを高く保つ


・親自身の時間・体調の管理
- 家事や伴走作業で効率化できるところはどんどん効率化していく


・子どもが学習に集中して取り組めるようにする
- 勉強に集中できる環境作り
- 学習するよう声掛けする
- 教材の仕分け、整理
- 必要な場合は宿題用に問題集をコピー
- 必要な場合は丸つけ


<レベル2>

・短期、中期的な学習サイクルの設計と実施
- 週の学習スケジュール策定(宿題、自主課題)
- 週ベースのテスト、月ベースのテストへ向けての学習スケジュール策定

・長期的な戦略立案
- 科目間、異時点間のリソース配分の決定


<レベル3>

・学習面のサポート
- 新単元の習得促進(予習など)
- 弱点の把握と補強(原田式プリントなどで基礎を強化)
- 子ども一人では理解できない問題を親が教える



子どもが、「発達面でまだ難しい部分」や「子ども自身のリソースを使っている余裕がない部分」をサポートするのが伴走の基本となる。親の願望から生じた型にはめるのは伴走ではない。


「発達面でまだ難しい部分」は、例えば、多くの小学生は計画的に行動するのが苦手なので、親が計画立案と実行をサポートする。メンタル、モチベーション面のサポートもここに含まれる。

「子ども自身のリソースを使っている余裕がない部分」は、教材整理など。



親が勉強を教えるのは、なるべくしないほうが良いと思う。わからないところがそこまで多くないなら、塾の先生に質問に行かせる。わからないところが多すぎるなら、個別や家庭教師に課金する。両方とも無理なら、カリキュラムのきつくない塾へ転塾する。


私は自習しながら子どもに教えているが、時間に余裕があるから出来るだけであって、人にはあまりおすすめしない。

具体的に何をやっているかというと、

算数:予習シリーズを読む。宿題範囲を自分で解く。テストも、後半問題は解く(計算問題はやらない)。教える時は、今まで習った範囲の技術で、予習シリーズや問題集の解説通りの解き方で教える。

国語:論理読解の参考書を読む(出口氏の大学受験用の参考書や塾技)。宿題とテストの読解問題は自分で解いた上で、子どもの理解が甘い部分を指摘する。

理科:予習シリーズを読む。宿題の丸付けをしながら、解き方を確認する。

社会:以前は丸付けをしていたが、現在は宿題の丸付けは子どもに任せている。一応、予習シリーズは読んでおく。


教える際は、子ども自身が理解と解き方を自分の脳内に構築できるようにするのを意識する。ヒントを小出しにしながら、構築のサポートをするイメージで行う。大人のやり方をそのままインストールしようとしても、右から左に流れるだけになる。子ども自身の脳で構築しないといけない。

理解が遠く及ばない問題は、そのまま解説するしかないが、そもそもメインで取り組むべき問題は、「少し頑張れば届くレベルの問題」なので、そういった問題を理解して解く方法を子ども自身で身に付けられるようにサポートする。

従って、教える側は単に問題が解けるだけではなく、問題のレベル感を把握する、問題の構造を理解し子どもがどこで躓くか分析する、躓きを超えるためのヒントを出したり、躓き部分の基礎問題を追加でやってもらったりする・・・といったことが出来ないといけない。



以前も書いたが、サピックス、早稲アカ、四谷大塚、日能研、グノーブルといった難関校向けの中学受験塾に入った場合は、自走に拘らないほうが良いとおもう。これらの塾のカリキュラムの量とスピードは、多くの場合は、小学生一人の手に負えない。高偏差値大学出身の親が、自分と同レベルの大学へいけるルートへ乗せようとするなら、強めの伴走や、個別指導・家庭教師への課金が必要になる。

自走可能な緩めの塾に通って、子ども一人で頑張れる量の勉強をして、受かった学校に通うのが健全な中学受験だろう。ただ、その場合は、高偏差値大学出身の親が期待するような中高一貫校に受かる可能性は低い。

難関校向けの塾に通うこと、難関校を志望校とすることに親の期待が反映されているのなら、伴走や課金という形で親は責任を取るべきだと思う。



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